人の感情に影響を与えるフルスペクトル自然光

真冬のスウェーデンの首都ストックホルムでは、午後15時から太陽が沈み始め、全都市がだんだん暗くなります。

この環境にいる市民の半数以上は落ち込んで無気力になり、夏の活気の状態とは大きく違います。3%の人が医者に行く必要さえあります。1980年代以前は、この異常な変化の原因が季節変動によって生じることは、誰でも知りません。

後に、ノーマン・ローゼンタールさん(Norman E. Rosenthal、ジョージタウン医科大学教授。アメリカ国立衛生研究所にフェロー、研究員、上席研究員として20年以上勤務。)は短く暗い冬の日と季節的うつ病の発症を結び付けました。そして、彼と彼の同僚はこの現象を研究し始め、季節性情動障害(SAD)と定義しました。

SADの発症原因がはっきりしていませんが、専門家は、光がSAD患者に一定の役割を果たしているかと考えています。つまり、より多くの光が、時々患者の気分を改善することができると思われます。 また、メラトニンがSADの発症にも関連していると考えられています。メラトニンは夜に分泌されるので、冬には、夏より人間の血液中の含量が多くなり、人間の体温を低下させ、無気力になります。

科学者の発見によると、通常、SAD患者の症状を光療法で改善できます。これは、光がメラトニンの生成を抑える可能性があるわけです。ほとんどのSAD患者は、症状を解消するために明るい日光の下で2〜3日過ごす必要があります。また、赤道に近い地域で旅行した人の症状が軽くなることがあります。

 

 

古代ギリシアのヒポクラテス時代、医者達は、体と心理の両方において、人間のあらゆる所が色に共鳴していると発見しました。彼らの研究では、色が人間の感情に影響を与え、さらに多くの心理的障害を引き起こせる可能性があると思われます。『COLOR ALCHEMY』という本の中で、アメリカのチーフカラーデザイナー、ジャミリンさん( Jami Lin)は、色が人間の思考や感情に対する心理的影響について詳しく説明しています。この本の序文として、コロンビア大学の物理有機化学の博士バートン・ジャック(Burton Jack)は、光が人の体と精神に治療効果があると言及していました。米国航空宇宙局(NASA)が実施したテストでは、研究者達は、カラーLEDの光線を人体組織の深い所まで貫くと、人の傷の治癒と人体組織構造の成長が促進されると発見しました。これで、色の波長が人体の化学構造に影響を与え、傷の癒合過程を刺激することが証明されました。

SADを避ける最善の方法は、フルスペクトルの日光を浴びることです。冬の太陽光に気分を影響される場合は、日当たりの良い場所で休暇を取り、これで人の健康と気分が向上できます。ノーマン・ローゼンタール博士によると、特定の波長の光より、フルスペクトルの光を浴びると、SAD患者は、メラトニンの分泌が少なくなり、鬱病が緩和され、気分も著しく改善されました。

 

高緯度地域に住んでいる人、又は一日中に室内で過ごす人にとっては、日光を浴びることは「贅沢なもの」としか言えないでしょう。しかし、一般的な室内照明の光は、スペクトルが非常に不十分です。たとえば、アメリカのバーモント州のある小学校は、3つの教室に紫外線(UVB)蛍光ランプの導入を検討しています。小学校は、子供達を紫外線蛍光ランプを設置する実験グループと設置しない比較グループを分けて、導入前の実験を行いました。元々病気による欠勤率が同じである両グループのうち、実験グループの子供は、比較グループより欠勤率が40%減少されました。特に子供が病気になりやすい冬と春の時、紫外線の一部を含む照明製品を使用することで、この状況を変えられると思われます。つまり、人の免疫システムは、毎日の光の波長と質に大きく影響される可能性があります。

暖かい日当たりの良い場所に行けない場合は、日光を最大限に浴びる方法を考えるべきです。また、自宅やオフィスのランプをフルスペクトル照明製品に変更するのも一つの解決策です。

そして、本当に深刻な状況に直面する人にとって、光療法の検討も余儀なくされるかもしれません。たとえ最適な照射療法セッション、照射時間、照射強度などについての継続的な研究が必要であってもです。また、照射時間について、SAD患者に1日2時間、朝6時から8時まで日光を浴びると、SADの症状が緩和されます。日照時間を長くするか、夜間の照明時間を長くするか、SAD患者にもよりますが、光の強度は2500ルクスであることが必要です。これは、春に窓に立っているときの光度とほぼ同じです。

 

デンマークのエンジニアが開発したSAD患者用自然光メガネ

 

もちろん、『Healthy Pleasures』の著者ロバート・オーンスタイン博士(Robert Ornstein)とデイビッド・エス・ソーブル(David S.Sobel)さんが教えたように、多くの場合には、人の気分に影響を与えるのは光ではなく、自分自身です。そして、もっと広い世界を見てください。

 

YUJILEDSは高演色LED業界先駆者であり、CRI99の白色LED、世界最高輝度のLED COB、フルスペクトルLED及び様々なご用途に向けて5色一体型LEDパッケージを開発しました。2年間のR&Dで、YUJILEDSはISO3664:2009規格及び日本印刷学会照明基準に準拠し、印刷業界の従来の蛍光灯を完全に置き換える標準照明CIE D50 LEDランプをリリースしました。
YUJILEDSの詳細については、[UniPoホームページ]をご覧ください。
フルスペクトル照明製品について、詳しい内容はUniPoオンラインショップへご参考してください。

Follow me!