背景

一般的に、固体照明（SSL）市場の新たな要求を満たし、照明製品の色品質について顧客とコミュニケーションをとるために、NIST（国立標準技術研究所）は、15種類の色で光源を評価するための光色品質計を開発しました。

色品質尺度（CQS）の計算方法は、演色評価数（CRI）の計算方法から導出されました。 この方法では、現在の固体光源の色品質をより正確に分析するために、図１の15色で光源の色品質を評価します（図1.1）。

図 1.1 CQS Q1-Q15

CRIの限界

CRIは最初に蛍光灯の評価用に設計された基準、この30年間特に変更はありません。固体照明（SSL）の急速な発展に伴い、演色評価数（CRI）はもはやLEDのような新しい人工光を評価するのに十分ではありません。下の例（図2.1）は、CRI値が高いとき色の彩度がよくないことを示しています。

図 2.1 CRIの限界 [1]

 上の写真から、波長ピーク457 nm、540 nm、および605 nmの3つのLEDダイによってシミュレートされていることがわかります。 参照光とLED光の色を比較すると、Ra（R1-R8）の値は非常に近いのですが、R9からR12までは、色は非常に際立っています。 したがって、高いCRI値は、特に飽和色では、LEDの色品質を表現できないことがあります。

図 2.2 CRIの限界[2]

図2.2はCRIに関するもう一つの問題を示しています。 この写真では、ネオジム白熱電球はCRI 77しかありませんが、通常の白熱電球はCRI100です。ネオジム白熱電球は白熱電球とほぼ同じ色を呈しますが、CRI値ははるかに低くなります。

CQS基準

NISTが開発したCQS（Color Quality Scale）基準は

• CRIの問題を修正した
• CRIの古い式を置き換える
• すべての光源に対応
• 最初は比比較シミュレーションを開発した

図 3.1 CQSの15種類の新しい色サンプル

CQSの計算式

CRIは、1つか2つのサンプルの色表現性が非常に弱いときでさえも、ランプが非常にうまく採点される可能性があります。 この状況は、LEDのようなSPDが狭帯域ピークの場合に起こりやすくなります。

RMS（二乗平均平方根）

15サンプルの色の違い：

図 4.1  Ra (RMS)の計算式 [1]

表 4.2  Ra (mean) and Ra (RMS)の比較

ケースAは、各色品質が同じレベルであるケースを示しています。

ケースBは、ほとんどの色が一致しているが、一部の色ずれが多きい場合を示しています。

上の例（表4.2）は、平均の計算方法よりもっと精確に色品質を表すRMSの計算方法を示しています。サンプルの色が互いに近い場合、平均値とRMSが同じ結果になるかもしれませんが、サンプル色の差が大きい場合、RMSの計算は平均値の計算よりも明らかに色品質を表すことができます。

結論

以上のことから、次のようにまとめることができます。

• CQSでは、15種類の新しい飽和色が選択されています。これらは、SSL照明の適用を評価することに適しています。
• CQSは、CRIは高いが色品質が悪いという特殊なケースを改善しました。
• RMSによるRaの計算は、平均よりも色の品質をもっと精確に表示できます。

　　　　　　図 5 CQSについて 一般LEDとYuji LEDの比較

Yuji LED照明は、すべてRaは90以上、CQSスコアもよい結果が出ました。図５のように一般のLEDのCQS81に対して、Yuji LEDのCQSは97になりました。

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参照

 [1] Color Quality Scale (CQS), Measuring the color quality of light sources, Wendy Davis

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