電力設備向け新絶縁ガスペルフルオロイソブチロニトリル(C4F7N)の量産

現在、SF6ガスは優れた絶縁性能と消弧性能を有するため、ガス絶縁開閉装置(GIS)やガス絶縁変圧器(GCB)などの電力機器に利用され、高い品質の電力輸送・変換及び高い信頼性を評価されています。しかし、地球温暖化係数(GWP)が極めて高いため、「京都議定書」により、生産、排出規制の対象となっています。このような状況下で、日本国内外でSF6代替ガスの研究が進められおり、新ガスを用いた機器の開発も盛んに行っています。これまで、N2/SF6混合気体、CF3I、c-C4F8/CF4混合気体、ペルフルオロイソブチロニトリル(Perfluoroisobutyronitrile, C4F7N, FN-317mmy)などの代替品を研究されてきたが、その中でペルフルオロイソブチロニトリルはSF6ガスと比べてGWPが非常に小さい、大気寿命が短いため、環境にやさしい物質です。一定圧力条件下でCO2ガスと混合することにより絶縁性能はSF6ガスより優れており、電力機器での利用が期待できます。そのため、近年、ヨーロッパ、アメリカと中国では積極的にペルフルオロイソブチロニトリルを続々導入されています。

ペルフルオロイソブチロニトリル(Perfluoroisobutyronitrile)分子構造
Perfluoroisobutyronitrile とSF6の比較

北京宇極科技発展有限公司は独特な触媒を用いてペルフルオロイソブチロニトリル(Perfluoroisobutyronitrile)の量産化技術開発に成功しました。この量産化プロセスは安全性と経済性を兼ねて中国の唯一の製造ラインであります。現在、中国大手電力メーカーに提供しており、生産の拡大・強化を図っています。

Perfluoroisobutyronitrile の荷姿

先進国である日本は絶縁ガス電力設備メーカーが多いため、SF6の代替ガスの導入は今後大きな課題です。当社は電力設備メーカーに新ガスを提供・サポーターを図り、日本市場において商業化を展開しています。

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