日本印刷学会、「色評価用LED照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」(JSPST-1998改正)策定

日本印刷学会は、色評価用AAA蛍光灯の国内生産中止に伴い、 色評価用LED光源を用いた印刷物観察条件のガイドライン」を策定した。

日本印刷学会では、1998年に「透過原稿、反射原稿及び印刷物の観察方法」と題して、反射原稿や印刷物を観察する方法を提示し、印刷物を対象とした印刷業界における観察条件の推奨規格(JSPST-1998)を作成した。同規格では、観察するときの照明光として、イルミナントは CIE昼光のD50、演色評価数Raは95以上、特殊演色評価数Riは90以上を規格としている。この規格を満足する常用光源として、印刷業界では長年の間、色評価用AAA蛍光灯が広く採用されてきた。

この推奨規格を満たす照明として、色評価用AAA蛍光灯が長く使われてきたが、LEDの省エネルギー・長寿命という優れた特性や政府の積極的な後押しもあり、様々な照明のLED化が急速に進み、色評価用の照明としても、2017年頃から色評価用LEDが数社から登場してきた。これらの色評価用LEDについて、メーカーはJSPST-1998を参考としていたが、JSPST-1998は当時の蛍光灯を実環境として作られたものであり、LEDに適用可能であるかは分からなかった。このため、JSPST-1998を満たしていても、色評価用照明に適しているかは分からなかった。

そこで、日本印刷学会と照明学会が共同で実証実験を行い、UniPo株式会社は協力会社の一社として、UVありのISO3664:2009国際標準D50 LED 直管、及び、UVなしの日本JSPST-1998標準D50 LED 直管を両方とも提供している唯一の協力会社です。

実証実験は主観評価実験の方式を採用して、複数の大手印刷会社や団体が主観評価者となって実験を実施しました。「評価対象LED下の印刷物と色評価用AAA蛍光灯下の印刷物と比較し、アンケートに回答」との実験方法によって、「違いはあるが許容できる」の結果を得ました。

その結果をもとに「色評価用LED照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」を策定して発行した、UniPo株式会社のYuji LED色評価D50直管が「JSPST-1998を満たしている」「厳しい目で判断してもOKレベル」の評価を受けました。

同時に発行された解説書では、「なぜこのようなガイドラインとなったのか」、という根拠を示すべく、この実証実験の概要と結果・考察が示されている。
日本印刷学会では、このガイドラインについての理解を深めてもらうためのセミナーを開催しました。

Yuji LED色評価D50直管詳細は商品ページをご覧ください

Yuji LED 色評価D50 LED 直管Pro(UV光を含む、国際標準ISO3664:2009)

Yuji LED 色評価D50 LED 直管Basic(JSPST-1998、国際標準ISO3664:2000)

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