身近なノーベル化学賞成果 —リチウムイオン電池—

日本時間9日、スウェーデン王立科学アカデミーから2019年のノーベル化学賞を発表した。今年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池(lithium-ion rechargeable battery)を発明した功績で英オックスフォード大教授ジョン・グッドイナフ氏、米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校卓越教授スタンリー・ウィッティンガム氏、旭化成名誉フェローの吉野彰氏に授与すると発表した。

ノーベル化学賞 を受賞した人物像

従来の繰り返し充電できるニッケル・カドミウム電池などと比べて、リチウムイオン電池は軽量且つ高性能で携帯型の電子機器を急速に普及させ、現代社会の発展に大きな役割を果たした。それから、近年、これらの功績により、リチウムイオン電池性能を飛躍的に高めて携帯電話、ノートパソコンや電池自動車などが一気に普及し、モバイル社会とAI(人工知能)社会の実現にしている。

モバイル社会とAI(人工知能)社会 のイメージ

リチウムイオン電池は、リチウムイオン二次電池、Li-ion電池、LiBとも言われており、正極と負極の間を電解質であるリチウムイオンが移動することで充電や放電を繰り返すことができる電池である。電極、電解質それぞれの材料は用途やメーカーによって違うが、基本的な仕組みは、正極にリチウム遷移金属複合酸化物、負極にカーボン材料、添加剤、電解質に有機溶媒などの非水電解質から構成する。

リチウムイオン電池はエネルギー密度が高い、メモリー効果がない、充電/放電効率が良い、寿命が長いなど沢山の利点があるため、世界中注目を集めている。これから、添加剤の工夫や電極のコーティングなどによって性能や安全性はさらなる向上することが期待されている。

弊社はリチウムイオン電池に使われている電解質や添加剤などを取り扱っており、日本のユーザー様の研究開発にお力添えを頂きたいと思っています。

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