色観察について知っておくべき五つのこと―Part1

色観察について知っておくべき五つのこと―Part1

Part1.色品質

色と濃度の測定は色再現のための制御に重要な役割を果たしていますが、複雑な画像品質を評価する際、最終は人間の観察者により評価しなければなりません。反射・透過画像や写真プリント、写真製版などの色観察は、一般的なやり方として、画像、色品質、色一致性を評価することとなります。

しかしながら、やはり最も精度の高い色観察は、人間の目で評価することで、それは言うまでもないことです。従いまして、1975年において、ISO / TC 42写真技術委員会はISO / TC 130印刷技術委員会と共同で、写真や印刷業界における標準観察条件ISO3664:1975(初版)を導入しました。2009年に、第三版(ISO3664:2009)がリリースされたと同時に、第2版(ISO3664:2000)が廃止されました。

このISO3664規格は、標準的観察環境を保証するため、色品質、照度、均斉度(キンセイド)、周辺条件、配置の5つの観察条件を規定しています。

そのうち色品質の評価は、色度、色温度、分光分布の3つのパラメータによるものです。

1.色度

ISO3664:2009で指定された標準分光分布は、CIE標準光源D50です。 CIE 015:2018(Colorimetry、第4版)の説明によると、D50は、相関色温度が約5000Kで、色度座標がx = 0.3457、y = 0.3585(CIE 1931 2°観測者)、u’10 = 0.2102、v’10=0.4889(CIE 1976 10°観察者)の昼光の位相を表す相対的な分光分布です。 図1は、D50の各色空間での色度座標を示しています。 CIE1931およびCIE 1976についての説明はここをクリックしてください。

図1.D50の各色空間での色度座標

通常、CIE 1976 10°観測点座標は、色彩業界で広く使用されています。 ISO 3664:2009では、光源の色度座標はD50色度座標の半径0.005以内にある必要となります。

図2.D50色度許容範囲

2.色温度

ISO 3664:2009規格では、光源の相関色温度(CCT)は5000Kを定義しています。それは、自然光に相対する色温度となります。規格では、許容範囲について定義していませんが、実際に色を観察する場合、光源の色度座標がD50色度座標の半径0.005以内であれば、当該光源の相関色温度(CCT)がD50として認められると思われます。

図3.CIE1976にCIE D50の相関色温度(CCT)

図4.CIE1976にCIE D50の相関色温度(CCT)

3.分光分布

一般に、黒体軌跡を重ね合う昼光曲線を有する光源は、D光源と呼びます。D光源の定義に従って、ISO 3664:2009規格は、D50標準光源に対して300nm〜780nmの特定の分光分布を提供しています。従って、D50標準光源のスペクトルパワー分布は、5000Kの黒体軌跡のものとほぼ一致しています。

図5.D50の分光分布

ISO3664:2009は、D50の分光分布に対して、その紫外線部分の許容範囲が更に厳しくされ、公差を改訂しました。また、UV条件等色指数(MIuv)は、1.5以下としました。それはISO3664:2000標準の4以下と比べると、かなりの範囲縮小であり、ISO 3664:2009とISO3663:2000の一番の違っている所です。その上、可視条件等色指数(MIvis)は1.0未満と規定されました。

演色性(CRI)に関しては、観察面に平均演色評価数Ra(R1-R8)は90以上が必要とされます。さらに、CIE 13.3-1995によれば、特殊演色評価数(R9~R15)はすべて80以上でなければなりません。色の観察条件に関する日本のJSPST-1998標準では、Ri(i = 1~15)がすべて90以上と規定されました。

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