新たなフッ素系エッチングガス-2
近年、先端技術の進歩に伴い、新たなフッ素系エッチングガスが登場し、微細構造の製造や製品の性能向上に重要な役割を果たしています。フルオロオレフィン、主にハイドロフルオロオレフィン (HFO) がエッチングガス用途で研究されることが増えています。 HFOはフッ素比率が炭素数4以上(H:F比率60%以下)、特にGWP値が低いため、環境に優しい製品です。 したがって、HFO は酸素または既存のエッチングガスと一定の割合で混合することができ、良好な適用結果も得られます。
以下に主なものを紹介します:
- C4F6 (ヘキサフルオロブタジエン):
- 別名 Octafluorobutadiene とも呼ばれます。
- 高いエッチング選択性と優れた安定性を持つ新型のフッ素系電子特殊ガスです。
- 微細なパターンの形成において、高い効率性を提供することが期待されています。
- HFO-1234yf(E):
- 別名 2,3,3,3-Tetrafluoropropene とも呼ばれます。
- 環境にやさしい代替品として注目されています。
- 半導体製造プロセスでのエッチングや洗浄に使用されます。
- HFO-1336mzz(E):
- 別名 Trans-1,2,3,3,3-Pentafluoropropene とも呼ばれます。
- 高いエッチング選択性を持ち、シリコン酸化物のエッチングに適しています。
- HFO-1225ye(Z):
- 別名 1,2,3,3,3-Tetrafluoropropene とも呼ばれます。
- 環境にやさしい代替品として注目されています。
- 半導体製造プロセスでのエッチングや洗浄に使用されます。
- 既存ガスと比較して高いエッチングレートと良好な形状指標を得ることができ.
- CF3I (三ヨウ化メチルフルオロ):
- ハロゲン化メチルフルオロの一種で、ヨウ素とフッ素を含みます。
- シリコンエッチングに使用され、高いエッチング速度を持ちます。
- CH3F (メタンフルオロ):
- 別名 Fluoromethane とも呼ばれます。
- 有機材料のエッチングに用いられ、有機薄膜のパターニングなどにおいて高い選択性が求められる場面で利用されます。