「LEDの値段はなんでこんなに違う?」シリーズ1 基板② [フルスペクトル LED/カスタマイズ LED/LED特注]

LED照明の普及と伴い、LED価格が安くなるのは絶対ですが、同じ製品でも価格に雲泥の差があり、なぜでしょう?銘柄のほかに使われている各部品の価格差は一番の原因です。ではいったいどれぐらいの差があるか部品別で分析していきますので、ご参考になれば幸いです。

 

今回は基板の続きです。

 

LED封止材料として、一般的にはPPA(ポリフタルアミド)、PCT(ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)とEMC(エポキシモールドコンパウンド)の三種類です。PPAとPCTは加熱し、成形したもので、EMCは硬化剤と反応させたものです。EMSは耐熱性がPPAとPCTより優れていて、PPAは耐熱性、黄変と気密性がEMCとPCTより劣っていますが、価格の優位性を否定できません。

 

LED製品の出力により、PPAは0.1-0.2Wまで、PCTは0.8Wまで、EMCは3Wまでの製品に使用できます。

 

EMCは耐熱性、黄変しない、高出力、高密度、耐UV性、体積が小さいといったメリットがあるため、今後の主流材料となる見込みです。

 

PPA、PCT、EMCの光の減衰特性の比較

 

 

基板の設計もLEDの価格を影響する原因の一つです。良質なLED基板は防水・防滴に優れ、封入樹脂と金属基板との離脱を防止し、LEDの使用環境への制限も少なくなります。

 

ですので、基板と封入材料の組み合わせにより、LEDの耐熱性、出力、信頼性が随分変わります。また、リードフレームの形状、封入樹脂の色、ボンディング剤、メッキの反射率、LEDチップの接着位置などは照度、半減角(半値角)、発光の角度につながります。各材料の選択と組み合わせにより、質がまったく違うLEDに仕上がることになります。

 

 

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