硬質ウレタンフォームを用いた断熱材用の発泡剤

断熱材は戸建ての住宅での使用が多く、2019年は消費増税の影響による住宅の駆け込み購入が増加しているため、市場が大きく伸びています。2020年以降も断熱材の需要は堅調なため2500億円前後で推移するとみられます【1】。一方、これまで、断熱材で硬質ウレタンフォーム発泡剤としてオゾン層を破壊しない代替フロン(HFC-245fa、HFC-365mfcなど)が、主に用いられてきていますが、地球温暖化係数が高く、地球温暖化防止の観点からは好ましくありません。現在、断熱材用のノンフロン系発泡剤としてCO2、シクロペンタンなど地球温暖化係数が低い材料が開発されていますが、HFC系発泡剤と比べて断熱性能が大きく低下しています。これらの問題を抱えて、発泡剤のノンフロン化が強く求められています。

これらの経緯を踏まえて、各ブランドメーカーから高性能断熱材用の革新的なノンフロン系材料の開発を行ってきました。日本国内における硬質ウレタンフォームの発泡剤の対策は国の政策に基づき、日本ウレタン工業協会(JUII)が主導し、2013年からHFO-1233zd (E)HFO-1336mzz (Z)などの低GWPガスの利用をHFCの代替品として進めています。図1に示すように、従来使用していたHFC材料と比べて、HFO材料は発泡剤における各性能を維持し、GWPが10未満で、安全性及び取り扱いも優れています。次世代発泡剤として有望です。これから、新規材料であるHFO-1233zd(E)やHFO-1336mzz(Z)などを発泡剤として導入することで、断熱性能の向上による省エネルギー化及び地球温暖化防止などの環境問題の解消がより一層促進されることが望まれます。

北京宇極科技発展有限公司はフルオロケミカルの分野で深い知識、研究基盤を持っている会社で、新冷媒、エッチングガスや絶縁ガスなどの質や幅が強化されている製品群を提供しています。そして、HFO-1233zd(E)やHFO-1336mzz(Z)などの環境にやしいフッ素材料もすでに開発・製造・販売しています。

弊社は北京宇極科技発展有限公司の日本国内販売契約を締結し、今後とも日本市場において発泡剤を利用した硬質ウレタンフォーム製品の普及にお力添えを頂きたいと思っています。

【1】http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/181126_18106.pdf

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